古文読解問題1
次の文を読んで問に答えよ。
醍醐の大僧正実賢、餅をやきて、くひけるに、Aきはめた る眠(あ)の人にて、餅をもちながら、ふたふたとaねぶり けるに、まへに江次郎といふ恪勤者(い)のありけるが、 僧正のねぶりてうなづくを、われにこ(う)の餅くへと気色 あるぞと心えて、b走よりて、手にもちたる餅をとりてくひて けり。僧正おどろきてのち、ここにもちたりつる餅はとたづ ねられければ、江次郎、「Bその餅は、はやくへと候つれ ば、たべ候ぬ」とcこたへけり。僧正比興(え)のことなり とて、諸人にかたりてdわらひけるとぞ。
本文中の会話で「 」を省略してある部分がある。会話の部分を抜き出せ。 傍線部Aを現代仮名遣いにしてすべてひらがなで書け。 傍線部a、b、c、dの主語をそれぞれ本文中の語句で答えよ。 傍線部Bを現代語にせよ。 傍線部あ〜えからつぎの例文の「の」と同じ用法のものをえらべ。 「木こりの、山守に斧を取られて、佗し、心憂しと思ひて ・ ・ ・ 」